【薬局経営者・運営者向け】私が考える、今後の薬局経営における合理化戦略!
ここ数年、厚労省がさかんに打ち出しているのが「対人業務の充実」。
けれども、従来から続いている対物業務(いわゆる調剤のこと)にさらに上乗せして、対人業務を追加すると、現場の薬剤師から不満が爆発します🔥
保険薬局の収入は大部分が保険収入なので、国の施策には従わざるを得ないでしょう。
じゃあどうするのか?
答えは、対物業務↓・対人業務↑しかないでしょう!
具体的にあげていきましょう。
1)IcT化を進める
2019年4月2日、厚労省から発表された「調剤業務のあり方について」。
ついに、非薬剤師による調剤が認められましたね!
ただし、
薬剤師以外の者が軟膏剤、水剤、散剤等の医薬品を直接計量、混合する行為は、たとえ薬剤師による途中の確認行為があったとしても、引き続き、薬剤師法第19 条に違反すること。
ピッキング・一包化はOKだが、上記3つはダメということでしょうか?
いえいえ、違うんです👀
ただし、このことは、調剤機器を積極的に活用した業務の実施を妨げる趣旨ではない。
ん?軟膏練り機や調剤記録を出力する電子天秤ならOKでは?
今まで、非常に忙しい時に「軟膏の混合をお願いします」「粉薬の計量をお願いします」と、手を止められたことはありませんか?"(-""-)"
軟膏練り機なんて40~50万円ほどで購入できるので、薬剤師1人の人件費を考えたら安い物!少しでも調剤業務を減らして、点数を取れる業務に振ってあげましょう!
2)医薬品の検品を任せる
毎朝、運送便で届く大量の医薬品。
箱から医薬品を出して、伝票と見比べながら検品し、棚に入れる作業。
あれって時間の無駄じゃないですか?
そもそも医薬品卸が、発注した医薬品を間違いなく納品してくれれば検品は不要。
だったらすべて卸に任せてしまえばいいんです。
私は「月あたまにまとめ買いする」ことで検品作業を省略できました。
1か月分の医薬品をドカッとまとめ買いし、運ぶのは卸MS。
また、倉庫に卸ごとの区画を作って、在庫が足りなくなりそうなら追加発注をさせ、余りそうなら翌月は減らす。
医薬品卸にとっても、月あたまにその月の売り上げが確定することと、運送会社に支払っていた運賃が節約できるのでWin-Winの関係に!
複数の医薬品卸を利用している薬局は、まず1社から始めると、他の卸からも「ウチもやらせてください」とお願いされますよ♪
3)施設処方は配達で
薬局業界では有名な方が経営している、大阪府の「ハザマ薬局」のページから。
非常に分かりやすい図ですよね。
今までは、薬局の中での調剤がメインだったが、今後は薬局を出て在宅や施設で活躍していくという内容です。
施設の方に薬を取りに来てもらう→普通の薬剤服用歴管理指導料(41点)
薬剤師が施設に行って管理、指導→薬剤師居宅療養Ⅱ~Ⅲ(約350点)
月々、数件ならば収入の違いは微々たるものですが、これが50~100件となってくると大きな違いです。
そして、それだけの件数を実際やろうと思ったら、薬剤師に調剤業務をしている時間は無いのです。
今回の厚労省からの発表で、ますます薬剤師が薬局外に出て活躍していくことになるでしょう!